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「真っ当な保守」と「漸進的改革の日本共産党」が一致する時代

「以前の自民党はよかったけど、今の自民党は本当にダメだ」

とか、

「ずっと自民党員だが、安倍政権になってからの自民党はおかしい」

とか、

何気ない会話の中でよく聞くようになったと思う。

保守と自認し、また自民党員としてより良い社会を願う人がいる。
一方、今の安倍政治を変えるためにこれまでの経緯を乗り越えて野党共闘を目指す流れもある。
これらが一体となって進んでいける条件は十分にあるはず。

【保守とは何か?】

【保守と日本共産党が一致するのはなぜか?】

という点を深めたのがこの
動画「なぜ『保守』論客が『とことん共産党』に?」
である。

中島岳志さんがおっしゃるように、「真っ当な保守」の願う方向と、「漸進的改革を目指す日本共産党」の存在は、しっかり重なってくるというのは今の時代の大きな特徴だなと思う。

ダイジェスト版は17分。

本編は、さらに深い。

まずダイジェストを見て、興味が沸いたら本編(1時間9分)を。
興味ある人は最初から本編を。

冒頭から、中島さんが師匠と仰ぐ西部邁(故人)さんの話でグイグイ惹きつけられる。西部さんと中島さんがちょうど選挙前に会話した際、政党選択のネット診断をすると「やっぱり共産党になるよね」と話し合ったエピソードとか、
また、大東亜戦争に批判的・反対だったのは共産党と保守だったがそこが重要だ、今の自称保守はあの戦争を肯定している点で保守とはいえない、とか。
非常に興味深い。

自衛隊の対応は、軍隊のない社会=憲法9条を全面実施すること=をしっかり堅持しているからこそ、当面自衛街を廃棄せず国民の合意で縮小に向かっていくという政策を打ち出すことができる。
未来展望を語ることを「お花畑だ」と批判するむきもあるが、そうではないとスパッと言い切っている。

未来社会(社会主義・共産主義)をしっかり展望しているからこそ、当面の資本主義の枠内での漸進的改革の課題にもしっかり臨んでいけるのだということが、中島さんの話で裏付けられる。

左派の人たちのよくない点は、理屈で正しさを相手に強要する部分だ、「〜すべきだ」といった言動は、その象徴だと。そこには考えの違う人との違いを認め合い、互いへのリスペクトと対話でより良い道を紡いでいく努力が不可欠だという意味の話も興味深い。
終了間際の雑談で中島氏「赤旗の見出しキツイなと思うことありますよ」
うん、こういうことをどんどん言ってもらって、またしっかり受け止め改善していく党にならなければね。


残業をしないでも暮らしていける条件を求めていくことが大事

先日、20代の若者の働く環境について実情をお聞きした。

あるスポーツ関係のサービス業で働く青年で、1店舗の仕事を回すには基準は5人だそうだが、実態は3人でやっているという話であった。


聞くと、ボーナスがほとんど出ない、ミーティングと称する手当千円のみの残業が月1回ある、次の正月休みは1日減らされる、社長の思いつきで仕事に振り回される。税金対策でベンツを買って社長が乗り回している、新店舗を出すらしくさらに仕事がきつくなりそうだ、やめたい。といった話。

長時間、過密労働によって少人数の労働者へしわ寄せをし、得られた儲けを規模拡大に優先的に回すというやり方。これは、人間消耗による資本の増大。搾取の増大である。

「資本は、労働者の健康に何ら顧慮も払わない」(マルクス「資本論」第1巻・8章)の通りである。

残業を増やすことは、あるいは労働密度を高めることは失業者を増やすことである。失業増は労働市場での労働力供給過多(求職者をふやす)で賃金低下をもたらす。賃金低下による労働者の収入減が残業を受け入れる環境を広げることとなり・・・以下略。さらに外国人を無法(奴隷のよう)な低賃金労働者として増やすことは、こうした悪循環をさらに深刻にする。この流れを逆転させる必要がある。

劣悪な労働条件のもとで働く青年たちの実態を変えるためには、「人がいないので仕方なく」残業を受け入れるとか、休みが取りにくい(有給休暇でさえも取れないなど)とか、そんな事態に直面した時に、断固「休みます」「帰ります」と言わなければならない。残業をしないこと(裏返せば、必要な人員の確保を求めること)が、自分たち(労働者全体)の利益を総体としてを守ることになるからである。

残念ながら、労働組合運動自体が弱まっており、そういうことを教わる機会がまずない。また、仮にそれを理屈の上で理解できても、実際の現場で行動に移すとなると、大変なエネルギーが必要となる。でも、行動を起こすこと以外に、現状を変えていく道は開かれないのもまた真理である。

その時に必要なのは、一人でたたかわないこと。撃沈されるだけだから。まず、本音で語れる仲間たちをつくり、信頼できる仲間たちのネットワークをつくること。そして結束して職場内の要求を会社側につきつけることである。個々の企業だけでなく同一産業での一致した要求を資本に対して突きつけていくこと。さらに一国の全産業でそれを行うこと。さらにさらに、全世界の労働者が団結して、生活条件を脅かすものに対して要求を突きつけること。例えば多国籍巨大企業などに対して、タックスヘイブンの抜け道を塞ぎ適切な課税を行うこと、CO2排出規制を逃れようとする動きに厳しく対峙することなども、そのたたかいの要素であろう。

「万国の労働者よ、団結せよ」

自分個人の利益を守ることだけを追求しても、結局は自分自身を守れない。個人の利益は集団の利益と一体になっていることを理解した行動が大事なのである。


お隣韓国の民主化運動の歴史を知る

「ははあ、韓国の民主化運動っていうのは、こういうことだったんだ」と漫画『沸点』を読んでその全体像がわかった次第。


文在寅大統領(2017年5月〜)を生み出した「キャンドル革命」は、自明のことではあるがそこに至る韓国民衆の独裁政権との長い長い戦いの延長線上に打ち立てられ、勝ち取られたものである。その背景を臨場感をもって理解できる作品だった。

現在公開が始まった「1987、ある闘いの真実」も注目。(予告編動画)
「1987、ある闘いの真実」公式サイト
http://1987arutatakai-movie.com

「しんぶん赤旗」では、黄慈恵さんの寄稿がなかなかよかったので載せておきます。

「紙屋研究所」2018-06-26「日本の運動は韓国より遅れているか『沸点』」も参照。
http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20180626/1530024598